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研修コラム

一般社団法人日本能率協会 特別コラム

働き方改革

1.働き方改革の意義とは? 近年、厚労省からも指針が出ている「働き方改革」。その意義は、日本の労働生産性を向上させることにあります。 ①労働人口の減少に対応するため   日本では少子高齢化が進行し労働人口が減少しているのがわかります。労働人口の低下は日本の生産力の低下に繋がるため、これまで…

研修効果を高める受講者募集・開催案内のポイント

社内研修を主催・実施される部門の方は、募集・開催案内の際にどんなことに気を配っていますか?”多忙な社員に、読み流されないよう工夫する”といったことも、実務上は気になるところでしょうか。受講者の参加モチベーションが高まっていることは研修の効果を高める大きな要因の一つになり、 『研修プログラムは案内の段階からすでに始ま…

しなやかな組織づくり~次世代の経営・マネジメント~ 第2弾

アイデアを生み出す環境づくりは、3つの「異」

「さぁ戦略を考えよう」と、ゼロから机に向かう経営者はおそらくいないでしょう。 ただ、頭の中に考えている戦略を「どう表現しようか」と、机に向かう経営者はたくさんいらっしゃるでしょう。逆に言えば四六時中考えているものだと思います。 世の中には戦略や思考のフレームワーク、ツールがたくさんあります。議論や考え、戦略や方…

掲げるだけでは浸透しない!ビジョンの「普段づかい」とは?

「組織が皆、同じ価値観でないとダメだと思うのだが、当社が掲げているビジョン、経営理念がなかなか末端まで浸透していない。毎朝朝礼で唱和させているのだが・・・。」 このようなセリフは、多くの経営者から聞かれます。 一体何のために?を突き詰めると、企業の「こうありたい姿」あるいは「社会に対して使命を果たす」といった、ビ…

リーダーは、曖昧な領域に「テーマ」を立てる!

前回のコラムではビジョンについて触れ、『本来はビジョンやミッションを起点として、中長期の戦略、事業戦略などは一貫性をもち連鎖しているものです。』と述べました。今回はその続きです。 ビジョンや理念は一致しているはずなのに、それが組織の機能や部門に落ちて方針や戦略となり、さらにその実行段階となると、全体最適と部門最適…

優秀な通訳者の「意訳」

先日、通訳の方とお話する機会がありました。その方は、あるプロスポーツの外国人監督の通訳を長年経験されてきた方です。私はお話を通して、「これは優秀なマネージャーのマネジメントと同じことが言えるなぁ」と思いました。今回はそのご紹介をしたいと思います。 皆さんは、プロスポーツ監督の通訳の仕事は「外国人監督の言葉を正しく速や…

働き方改革に見る組織の姿勢

世間では「働き方改革」という言葉が躍っています。 使われ方はともかく、日本全体が何かと働き方に関心を寄せているのかなと感じます。 そもそも「働き方改革」が何なのか、その明確な定義は無いのですが、webブラウジングしてみると、働き方に関する関連法案の話に行き着くことが多く、その背景は労働力不足、格差問題、長時間労働問題な…

「腹時計」ならぬ「組織内時計」

 環境適応する時間感覚 人間には体内時計があるといわれています。人間の身体は24時間周期でリズムを刻んでおり、日中は太陽を浴びることを通して、 意識しなくても心身共に活動的になり、夜になると自然な眠りに導かれて休息状態になるというものです。 これは地球の自転がおよそ24時間で昼夜を繰り返すという環境に適応した結…

スケジュールを眺めてみよう

出張に思う ビジネスパーソンにとって出張はよくある話です。出張は辞書的には、他の地域や場所に臨時に派遣されることを指し、 一般的には一日以上職場を離れることを意味するようです。 最近では、テレワークやリモートワークに関する様々なIT関連ツールなどが増え、複数での電話(+映像)会議なども日常的に使われるようになってきま…

戦略って何ですか?

戦略の主語は何か? ビジネスの世界において「戦略」という言葉は頻繁に耳にします。例えば「○○戦略本部」のように組織の名称になっていたり、 会議において「もっと戦略的に展開するべきだ」などという言い方をしたり、といった具合です。 やや硬い話ですが、今回は「戦略って何ですか?」を問うことにしましょう。 このように改めて問…

強みと弱み

ここ最近、といっても10年ほどでしょうか、日本文化や日本人の素晴らしさに対して、 外国人が驚きを持って受け止め、高く評価するというTV番組や書籍が増えたと思いませんか? 「外国人から見た日本」・・・たとえば、和食であったり、礼儀正しさであったり、職人の技であったり、 おもてなしの心であったり・・・それらは確かに素晴らし…

人中心の業務分析

組織において、特にものづくりの会社などでは、業務分析や業務プロセスの改善を行ったことがない現場は少ないのではないでしょうか。 業務から、作業、動作に至るまで細かく精緻に分解していき、何にどのくらいの時間がかかるのか?それを何分何秒短くできるのか? そのために、どういうレイアウトにしておくべきか?何をどこに置いておくのが…

評価の食い違い

組織の課題をお聞きしていると、よく聞かれることは大きく2つあるように思います。ひとつが、マネジャーがマネジメントの業務をよく理解していないこと。 その場合の多くはマネジャーが担当者の仕事をしてしまっています。そしてもうひとつは、評価の食い違いです。 たとえばテーブルの上に水が半分入ったコップがあるとしましょう。そ…

教えることは学ぶこと

「教学半」という言葉があります。「教うるは学ぶの半ば(なかば)なり」と読みます。「きょうがくなかば」と読んでいる人もおり、私もそうです。 見た目の通り、また読んで字のごとく、教えることの半分は学ぶことであるという意味です。つまり、人に教えるということは、自分にとっての学びでもあることを指しています。 あるいは、教えられ…

しなやかな組織づくり~次世代の経営・マネジメント~ 第1弾

「モノからコトへ」欲しがらない時代の市場ニーズとは

企業活動は、何らかの財・サービスを提供し、それを購入する側が存在することで成り立っていきます。 財・サービスとは、日常用品や家電など、生活者に直結するものもあれば、家電の部品、食品の原料など、工程途上のものを扱う場合もあります。 サービスも、ホテルや美容院など対価が分かりやすいものから、保守・整備などバックヤードの動き…

消費者は今や「プロシューマー化」している

経済産業省が2010年にまとめた「消費者購買動向調査~リーマンショック以降の日本の消費者の実像~」という調査があり、 このなかに、「消費者のプロシューマー化」についての項目があります。「プロシューマー」とは「プロデューサー(生産者)」と 「コンシューマー(消費者)」を一体化させた言葉で、「つくる側・提供する側にも関わる…

競争優位の時代はもう終わり!サービスの差異が出にくい理由

これまでの企業の考え方として、大きな顧客層のなかから利益を得られそうな顧客群を設定し、そこへ財・サービスを提供してきました。 新規顧客獲得に対しては、宣伝広告や営業活動を増やして認知を高め、既存顧客の継続については満足度の分析と改善を重ねてきました。 このように購買層になりうるかどうかと見るのではなく、自社活動に…

組織は「管理」から「シナジー」へ

マネジメントのひとつの側面として「管理」があります。PDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルをしっかりまわし、 設定した目標に対して最小限の経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報など)で最大の成果を出していくことはマネジメントをしていく際の重要な事柄です。 この場合、目標に対する綿密な設計図を描けることが重要であり、…

ギャップ・アプローチで課題解決に取り組む際の利点と問題点

課題解決の手法として、 1.「まず、あなたの組織のありたい姿は何ですか?それを描きましょう!」 2.「現状を把握しないと手の打ちようがありません。現状分析をしましょう!」 3.「そのギャップを埋めるために、この手法を使いましょう!」 というパターンを経験したことや耳にしたことはないでしょうか。 事業計画を立て…

ギャップ・アプローチの対極「ブリコラージュ・アプローチ」って?

課題解決の手法として「ギャップ・アプローチ」というのを取り上げてきました。しかし、「ありたい姿」がいつも明確に描けているとは限りません。 まだ店の「ありたい姿」が明確でない、アクセサリー販売店のオーナーが客の少なさに悩んでいるときに、あるお客さんが「こんなアクセサリー、私でもつくれるかしら」とリクエストされたとし…

あなたの名刺は何枚?プロボノ活動とそのメリット

名刺交換をするときに、「実はこちらの名刺もあるんです」と2枚目、3枚目の名刺を出されたことはないでしょうか。NPO活動や地元の町おこし活動など、「肩書き」を複数持っている人は珍しくありません。 日本能率協会では、企業に勤めながら別組織の顔を持つ人3人に集まって、座談会を催したことがあります。収入を得ている組織は企…

意識したい「緩やかなつながり」

社会学で「ウィーク・タイズ(Weak Ties/弱い結びつき)」という言葉があります。アメリカの社会学者、グラノベッターが提唱した、いつもはあまり付き合いのない知人との関係は一見弱い結びつきであるが、日頃は得られない情報を運んでくれることで、強い力を発揮するということを調べた研究です。「弱い紐帯」とも訳されています。 …

ドッツをつなげる

アップル社の創始者スティーブ・ジョブズは、スタンフォード大学の卒業式で、コネクティング・ザ・ドッツ(Connecting the Dots)-点と点をつなげる-という話をしています。 自らの半生を振り返り、人生のなかで一生懸命やってきたことはそれぞれが点になる、やってきたことは領域を越えて別のところでやっているように見…

変化に対応し生き残るために!社会感度を磨く方法

かつては普通ではなかったのに、もはや普通になっていることは、いくつでも見つかります。 たとえば手のひらサイズの検索機能を持つスマートフォンのような存在は、固定電話主流の時代には想像の世界でしたでしょう。 技術革新による利便性、簡便性で変化した機器は、身の回りに数多く見つかります。また物の変化だけでなく、感覚の変化も起こ…

キュレーターが潜在顧客との関わりをつくる

「キュレーター」という言葉があります。もともとは情報や資産を集め、選別し、新たな価値を付加していくキュレーションという言葉からきている用語で、美術館や博物館の「学芸員」の訳語として使われることもあります。転じて、異なるものを組み合わせたり、新しいネットワークの場をアレンジしたりする役割の人に対して、「キュレーターのよう…

人間の性質から考える新時代の仕事のあり方

将来市場を志向する際には、本来人が持つ新しいことへの好奇心を発揮することが、大きな後押しになります。 人類学者の長谷川眞理子氏は、決まった時間に決まった場所で、決まった仕事をするという性質は人にもともとあったわけではないと指摘します。 大昔、人は狩猟採集をして生活しており、食糧を求めて出かけて行きます。人類の長い歴史…

感度が立っている人は気づいている!この5年で変わったビジネス環境

今が部分的な動きであっても、数年後には大きな変化を遂げている事象はいくつもあるでしょう。 たとえば「働く社員の国籍が多様化した」「調達先の国が広がった」という事象は、まだ該当していない企業もあるかもしれません。 しかし全体としてこの方向に進んでいることにはうなずくことでしょう。必要なのはそうした方向に敏感になると同時…

なぜボーカロイドは成功したのか

ボーカロイドという楽器があります。ヤマハ株式会社が開発した歌声合成技術およびその応用ソフトウェアです。 楽器単体で有名になったというより、「初音ミク」「がくっぽいど」などの“商品”を通じてヒットしました。 ただし「初音ミク」も「がくっぽいど」もヤマハの商品ではありません。ヤマハがソフトウェアをライセンスする形で、 それ…

固定概念を変えることが新規事業に!駅ナカの成功事例

駅は、乗り降りや乗り継ぎをするために通り過ぎる場所でしたが、近年都市部の駅では「駅ナカ」スタイルが増えてきています。 今や東京駅の「駅ナカ」は一大ショッピングスペースと化しており、土産品だけでなく日用品の購入や食事処としても多くの人を呼び込んでいます。  そしてこのような場ができると、自然と人の行動も変わっていきます。…

クラウド時代におけるオープンさの当たり前

クラウドという言葉は、クラウドコンピューティングを略した言葉として使われる場合があります。 従来は自分のパソコン上に保存していた情報をインターネット上に保存することで、どこからもアクセスできるようになってきたものであり、 その情報が置かれているインターネットを「クラウド(雲)」と称しています。一方、クラウドソーシングに…

新時代におけるビジネスマンの『専門性』とは

「新規事業が必要だ」とは様々な企業で聞かれる言葉です。しかしそう簡単に「新規」は生まれません。そもそも「新規」といってもゼロからすべてつくるものとは限りません。アイデアなのか、商品なのか、事業なのか・・・何を持って「新規」とするかという議論もありますが、ここでは「新しさ」「新規性」はどのようにすると生まれやすくなるのか…

答えはないが機能するためのルールは大事、三者三様の働き方マネジメント

組織のあり方は本来固定的なものはないはずです。一番その集団が機能する方法、それが組織マネジメントの極意といえるのではないでしょうか。 たとえば上司部下の関係は、必ずしも毎日顔をあわせるものではなくなってきています。例えばインドを本社とするIT企業、エイチシーエル・ジャパン(HCL)では、日本法人に勤務する日本人の…

2025年は多様な働き方の選択が出来る時代に

リクルートマネジメントソリューションズが行った「今後の人材マネジメントに関する調査」(2013年)によると、2025年には「多様な働き方の選択」が広まるだろうという人が48.4%にのぼっています。2013年現在はわずか3.2%であり、他の設問に比べて格段に増加率が高い選択肢です。 「ITの一層の普及により在宅勤務が進む…

マーケティングはプロダクト・アウトからマーケット・イン、そしてコンセプト・アウトへ

右肩上がりの成長期から成熟社会へ、社会は変化してきています。マーケティングの世界では、会社の方針や作りたいもの、 作ることができるものを基準にして商品やサービスを市場に提供する「プロダクト・アウト」の考え方が主流でした。 それが、消費者の視点やニーズを起点に考える「マーケット・イン」へ、さら製品そのものが持つコンセプト…

効果測定はもう古い!真の効果は『循環状態』

「測る」とは何らかの定量的な把握を試みることです。売り上げや利益、株価のように数字で表しているものが、その一例です。 数字は、成長を測る尺度としても使われます。もちろん数字以外にも企業を見る尺度はたくさんあります。 たとえば「就職したい企業ランキング」も尺度の一例ですが、財務面だけでなく働きやすさや業界としての成…

時代は能率重視から開花へ

右肩上がり思考からの脱却。 自前主義・クローズドのシステムから創発性主眼のオープンなシステムへ。 ギャップ・アプローチからブリコラージュ・アプローチへ。そしてあるべき姿の追求から良い循環を生み出す発想へ。 これら、結果として緩やかなつながりで解決していくという一連の考えを取り入れた経営を、私たちはKAIKA経営と…

次世代組織をつくるKAIKAモデル

変化、進化を起こしていくための経営の考え方である「KAIKA」は、新しく多様な価値観、働き方、組織形態を経営のなかに取り入れていく経営思想です。 その思想により新技術や新ビジネスモデル、新ネットワークを構築し、「関わる価値」と市場を生み出し、循環状態を起こしていくことがこの経営の目指す方向性です。 これをモデルとし…

利益を出すのは開いた組織という時代

変化・進化を起こしていく経営の考え方であるKAIKAは、外との接点を重視しています。 それをKAIKAモデルの中では「組織の広がり(社会性)」と称しました。 「組織の広がり」には「多様性を活かす」「組織外へ広げる」「視線が市場と社会へ向いている」という大きく3つのポイントが含まれています。 組織内外はリソースやチャ…

小さな兆候と大きなうねり

今、社内で社外で、身の回りで世界で…どんなことが起こっているのか?そこに感度を持っておくことはとても重要です。 それを「社会感度」と名付けています。社会感度を持つことは、開放型組織をつくるためにも、組織マネジメントにおいても必須の感覚ともいえるでしょう。 しかし社会感度といっても、起こっている事象をニュースとして…

経営における『である』ことと『する』こと

丸山眞男の著書『日本の思想』(岩波新書)のなかに、「『である』ことと、『する』こと」という評論があります。 そのなかでは「自由は置物のようにそこにあるのではなく、現実の行使によってだけ守られる、言い換えれば日々自由になろうとすることによって、 はじめて自由であり得るということなのです」と述べられています。 これは…

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