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「職場の蘇生」〜先手を打つ管理者こそが、活力ある職場を創り出す〜【第2回】

第2回 「メンバーを見て期待を示すこと、メンバーを把握すること」
 − 職場での人間関係が希薄化しやすくなっている現状でまず行うべきこと

第1回では、企業内の人材育成上の共通課題として「管理者のマネジメント能力を高めること」が挙っていることや、管理者は各種トレードオフによる閉塞感を感じ職場問題に対し後手に回りがちになっていることについて触れました。
第2回以降は、そのような状況を打破するためにどうしていけばよいのか、対処法や打開の仕方について考えていくこととします。

まず、管理者とメンバーを取り巻く職場環境に着目して検討していきます。

管理者とメンバーとの関係が希薄化し、メンバーを把握しづらい環境

 中途採用者が増えたり、業務遂行スキルがメンバーの方が高かったり、以前は上司や先輩だった年上の社員が部下になったり、働き方の習慣の異なる外国人の部下が増えたり、雇用形態が多様化したりするなど、以前とは状況が随分と変わり、管理者側は戸惑いを感じやすくなってきています。
 次のようなことが起こり、管理者とメンバーの関係を希薄化させ、メンバーを掴みづらく、把握しづらくしています。

管理者とメンバーを引き離す環境要因は増える一方です。

メンバーを見て期待を示すこと、メンバーを把握すること」

 このような状況から、管理者には、メンバーとの関係性を保ち、メンバーの状況を把握することが改めて必要となってきています。
 そこで、関係性を保ち、メンバーの状況を把握するために、「メンバーを見て期待を示すこと」「メンバーを把握すること」について取り上げます。

 ここで言う「メンバーを見て期待を示すこと」とは、メンバーとの日常のコミュニケーションを通じて、メンバーに期待を示す、見てあげていることを伝える、場合によってはその後、見守っていく活動です。
 「メンバーを把握すること」とは、メンバーとの日常的なコミュニケーションややりとりを通じて、メンバーの現時点の状況やメンバーの個性などを把握していくことを指します。
 こうした活動は職場マネジメントの土台づくりとして位置づけられます。

【メンバーを見て期待を示すこと】
 〜メンバーが「期待されている」という実感を持つことで、主体性や責任感を醸成していく

 「メンバーを見て期待を示すこと」のねらいは、メンバー側の「(上司や先輩から)見てもらっている」、「期待されている」という実感が薄くなりがちな状況を回復させることです。そして、「期待されている」という実感をメンバー側に持たせることで、メンバーの責任感を高め、主体性を発揮させていくことです。

●「期待されていないという実感」を持ってしまい、主体的な行動をとらなかった例

 私が過去にご支援させていただいた企業で、成果がなかなか上がらなかった職場メンバーの方々からよくお聞きしたのが、「どうせ我々は期待されていないのだから・・・」「我々が自律的に頑張っても意味がないんだ」という、「我々は見捨てられた存在だ」といわんばかりの表現でした。そもそも、「期待されていない」という実感を持ってしまっているメンバーが、組織の方針に応じた形で、行動を起こし高い成果を上げることは難しいものです。
 上司にはそのような意図がなかったとしても(いや逆に実際には高い期待を持っていたとしても)、放っておくとメンバーは「期待されていない」という認識を持ってしまいやすい状況のようです。日ごろのコミュニケーションや期待を示すことが疎かになると陥りやすい現象といえます。

 また、高い成果を上げる企業では、経営者が現場を頻繁に回ることが見られますが、経営者が現場を回ることの効用の一つは現場メンバーとの心理的距離を縮めることであり、特に若手メンバーにとっては、「自分たちは期待されているんだ」という実感を持つ機会になります。そして、メンバーは、組織へのロイヤリティを高め、業務遂行へのモチベーションを高めていきます。

●自動車販売を生業とする企業の社長の例

 自動車販売を生業とする企業の社長の例をご紹介します。この社長は、週末、時間が許す限り各販売店を回り、特に、若い層を中心として、社員個々の名前を呼びながら、「頑張っているか」と声かけをしているそうです。これに対し、社員側は、「自分の名前を覚えてくれて、声をかけてくれる」、「自分は期待されている、頑張ろう」と思い、また仕事にやる気を出していました。

●ある食品メーカーの生産工場での工場長の例

 また、ある食品メーカーの生産工場の工場長も同様の活動をされていました。進捗管理のチェックなどと合わせながら、現場を回り、メンバーに期待を示す行動を積極的に行っていました。その工場の社員の方々は、「私たちの職場(工場)は、家族的な温かさがあります」と仰っていました。新入社員のときからこのような雰囲気の中で業務を遂行していれば、次に職場に入ってくる新入社員や中途採用者、異動者に対しても温かく迎えることができ、常に気をかけた関係を作り上げるものだと思います。良い意味で「目が行き届いている」環境です。

 東京ディズニーランドの運営でご活躍された福島文二郎さんは、ご著書(「9割がバイトでも最高のスタッフが育つディズニーの教え方」中経出版)の中で、ディズニーにおける人の育て方の一つとして、「後輩には『いつも見ててくれている』と意識させる」環境づくりが重要であることについて言及しています。
9割がアルバイトのスタッフで構成されるような、まさに関係が希薄化しやすい職場環境だったからこそ特に意識化されたのだと思われます。

 ここに示されたように、上司(場合によっては先輩)が見ていることや期待を示すことで、メンバーは責任感を感じ、そして主体的な活動を始めていきます。

 ただし、あくまでも認知する主体はメンバー側であるため、メンバーが「期待されている」という実感を持っているかどうかが重要であるという点は忘れないようにしたいところです。実際の職場活動の担い手は管理者ではなく、メンバー自身であるので、特に強調したいことです。

【メンバーを把握すること】
 〜個々のメンバーをさらに活かすために〜

「メンバーを把握すること」のねらいは、「メンバーをさらに活かすために、メンバー個々について情報収集を行い把握する」ことです。
 詳しくは、本コラムの第5回で触れますが、メンバーを活かし、職場の成果を高めていくためには、個々のメンバーのことをしっかりと把握していくことが重要です。

 メンバーのこれまでの経験、志向性や得意・不得意といった部分だけではなく、今どのようなことを考えているのか、どのような想いを持っているのか、といったオン・タイムでのメンバーの状況を把握しておくことです。

 これについては、「らしさ」という観点で捉えてみることも有効です。“Aさんらしさ”、“Bさんらさ”、とはどのようなものなのか?について改めて検討することです。

 管理者として、各メンバーの長所・短所をどの程度しっかりと捉えているか、長所を活かし短所をカバーすることや短所をも『強み』としていかすような工夫が出来ているか、が重要です。
 長所が『強み』として活かされるように業務を担当してもらうとともに、短所が『弱み』として把握され、他者からサポートを受けるなどカバーされているかです。たとえ長所が少なく、短所が多いという場合であっても、短所を『強み』として業務上活かすことができないか、という可能性を探っていくことです。


「日常的なやり取り」〜声かけ、期待の伝達、情報収集

 忙しさから声かけなど、ちょっとした日常的なコミュニケーションを放っておいてしまっていては、期待を示したり、状況を把握したりすることもできません。日常的なちょっとしたコミュニケーションを通じて、メンバー側も期待を確認でき、管理者もメンバーの状態や考えていることを常に把握できている関係を保つことが大切です。
 また、働き方改革のもと、今、業務の仕方等を変えていこうとする職場においては、まず、部下の業務遂行状況を把握することも必要になるでしょう。業務遂行状況を把握し、どこをどのように変えられるかといった検討をするような、きっかけにもなってきます。

 「メンバーを見て期待を示すこと」「メンバーを把握すること」は、関係の希薄化をくいとめ、メンバーに期待されているという実感を与え主体性を引き出すために、さらに、メンバー一人ひとりの力を今後の職場活動へさらに活用していくために重要なことですので、まず、最初に取り上げました。

次回(第3回)は、管理者のマネジメントを今一度見直す観点についてさらに深く検討していきます。





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