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研修ネットコラム

著:日本能率協会 KAIKAプロジェクト室 山崎賢司

働き方改革に見る組織の姿勢

世間では「働き方改革」という言葉が躍っています。 使われ方はともかく、日本全体が何かと働き方に関心を寄せているのかなと感じます。 そもそも「働き方改革」が何なのか、その明確な定義は無いのですが、webブラウジングしてみると、働き方に関する関連法案の話に行き着くことが多く、その背景は労働力不足、格差問題、長時間労働問題などがあるのだなと分かります。 確かにマクロ視点から、日本の中長期的な労働力不足は確実だと思われますし、正規・非正規社員の格差の問題や、長時間労働の問題もあるでしょう。 それらについて企業側が働く環境を整えるなど、選択肢を多く提供することは、基本的には良い方向だと思います。

 一方で、ミクロ視点から施策・取組みとしては大きく分けて3つほど。 ひとつはシニア、非正規、外国人など…多様な立場を活かす施策・取組み。 ふたつが、時短、ワークライフバランス、副業・兼業など…勤務実態の見直しへの施策・取組み。 最後が、人事制度、IT導入など…職場環境改善の施策・取組み。 といったものがあるでしょうか。明確に分けられるものではありませんが。

 上記の中でも、最近特にテレワークやリモートワークを取り入れたり、導入を検討したりする企業が増えてきました。 テレワークとは、一般社団法人テレワーク協会によると、情報通信技術(ICT)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことを指します。 リモートワークもほぼ同義ですが、在籍する会社のオフィスに出社せず、自宅など会社から離れた(リモート)場所で業務を行う勤務形態のことを指します。
 さて、そのテレワークやリモートワークについてですが、面白いことに私がお話をお伺いしたほとんどの組織・企業では、導入する前の検討段階においては、特に社内の管理職層から
「どうやって部下が働いていることを確認・管理するのか?」
「サボらせないようなルールやシステムがあるのか?」
「進捗把握と共有に時間がかかり、スピードが落ちるのでは?」
といった声があがり、ネガティブな議題に多くの時間が割かれたそうです。
 ところが、実際に導入してみた後に、進捗や共有の場を持つと、
「働き過ぎを抑制するためにどうしたら良いか?」
「電話会議が浸透して、社内だけでなくお客様との間でも活用されるようになった」
「概ね好評。だが、もっとうまくやれる。」
という話題ばかりだったそうです。

 これらの事例から、テレワークやリモートワークは多様な立場の方々が通勤という物理的なデメリットを超えてむしろ生産性高く取り組めるために有効なツールになりそうだと分かります。 ただしそのやり方(運用の仕方)の方が重要ということは言うまでもありません。
 しかし、それよりも何よりも。組織が(≒管理職が)部下や担当者のことを性悪説的に見ているのでは?という点が気になって仕方ありません。 心の奥では、「自社の社員・部下は放っておくと仕事しない、サボる、楽をする…」と思っているから導入前のようなネガティブな議題があがってくるのではないでしょうか。
 組織の中で展開される制度やルールは、それ自体がメッセージ性を強く含んでいます。 リモートワークは便利そうで活用できそうであっても、そのルール(例えば申請や報告など)が性悪説的な文言や運用であったなら、社員は興ざめしてしまうでしょう。 働き方改革は、その取り組みの背景や、取り組み方が様々ですが、実は組織の思想や姿勢が問われているのだと思います。



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