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研修ネットコラム

著:日本能率協会 KAIKAプロジェクト室 山崎賢司

「モノからコトへ」欲しがらない時代の市場ニーズとは

企業活動は、何らかの財・サービスを提供し、それを購入する側が存在することで成り立っていきます。財・サービスとは、日常用品や家電など、生活者に直結するものもあれば、家電の部品、食品の原料など、工程途上のものを扱う場合もあります。サービスも、ホテルや美容院など対価が分かりやすいものから、保守・整備などバックヤードの動きや、企画・情報などサービスの形が見えづらいものまで様々です。

いずれも構図を単純化していくと、基本的には財・サービスを提供するところに購入者・使い手がいて、市場が成り立っているということができます。すると企業活動としては、その購入層をターゲットとして定め、その層が好むポイントを強調していくことが売上やファンの拡大につながりやすくなるはずです。

しかし、ほとんどの必要な物・サービスはそろっている日本のような国では、「物が欲しい」という欲求は減っている時代ではないでしょうか。市場調査をしても真のニーズには出会いづらく、またニーズそのものが見当たらない場合もあり得ます。


日本能率協会グループで実施した「第二回ビジネスパーソン1000人調査」の中で、給与があがったらどのようにお金を使うかを質問したところ、「貯蓄したい」が52.5%でトップでした。将来不安等で「貯蓄」を選択する傾向が強まっているかもしれませんが、二位の「前から欲しかった物やサービスの購入」(22.1%)との差のひらきを見ても、この結果には時代が現れています。

それに加えて、「給与が上がったら購入・利用したいものは何か」という別の質問では一位「旅行・レジャー」(33.9%)、二位「趣味」(27.3%)となり、物理的な物はその後に続きます。また、「とくに購入・利用したい物はない」が24%と高い数値を示しました。

購入者もまだ自覚していない潜在ニーズは存在するかもしれません。ただ、潜在ニーズがあるのかどうか、何に注目すればニーズに出会えるのかが、通りいっぺんの市場調査ではわかりづらくなっています。ここは一度、「提供者と購入者」という関係の構図から離れてみてはどうでしょうか。消費者に製品開発のプロセスに関わってもらう、物をつくる過程でファンもつくっていくといった動きが生まれてきていますが、それを提供者と購入者という境界線の変化として注目していきたいと思います。


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